波瀾万丈の自身の半生をつづった冊子「微笑む桜」を東京都の盲学校で役立ててほしい――。北九州市に住む公明党員の渡邉三喜雄さん(71)の思いを受け、同冊子の贈呈式がこのほど、都庁で行われた。
 当日は、渡邉さんから300冊の冊子が、都立久我山青光学園(盲学校)の井上正直校長らに手渡された。これには、橋渡しをした公明党の東村邦浩都議と壹岐和郎・福岡県議が出席した。
 東京で生まれ育った渡邉さんは、子どものころから聴覚に障がいがあり、さまざまな苦悩を味わう。その上、55歳のころ、視覚障がいも重なり、後に心臓も患って生きる気力を失い、「あてもなく、ぶらぶらと歩く、死ぬ場所を探しに」(冊子より)という日々を送ったことも。
 こうしたどん底から立ち上がろうと、県立の盲学校に入学。校内の弁論大会で最優秀賞、全国身体障害者体育大会では走り幅跳びで金メダルを獲得するなど、大きく飛躍した渡邉さんは“微笑む桜”のもとで卒業を迎えた。その後、治療院を開業。介護施設や病院、小学校などでハーモニカを演奏しながら体験を語るボランティアにも取り組んでいる。
 贈呈式で渡邉さんは、“ふるさと・東京”の子どもたちに読んでもらえる喜びを語り、「夢を持って、挑戦する楽しみを知ってほしい」と強調。井上校長が「桜は渡邉さん自身」とたたえると、感動が広がった。