二十七番(壹岐 和郎君)登壇

 皆さん、こんにちは。公明党の壹岐和郎でございます。会派を代表し、質問します。
 中国の大気汚染への国際協力について、まず質問します。四月二日から五日にかけて、超党派の福岡県日中友好議員連盟が中国江蘇省を環境問題調査のため訪問、江蘇省人代や揚州市人代で意見交換をしました。約束の時間より大幅におくれて到着した私たち一行を、江蘇省人代の趙鵬副主任ほか主要幹部の皆さんは温かく迎えてくださいました。会見の席上、趙副主任は、尖閣問題以来、公式に日本のお客さんを迎えるのは初めてです。国にはさまざまな問題があっても地域間の交流が大切であり、今後とも活発な交流をしたいと、歓迎をしてくれました。時間がなかったため、中国の環境問題の実態と取り組みについては文書で質問をし、帰国後、メールで返事をもらいました。
 それによれば、江蘇省は大気汚染防止重点区域に指定され、新たに改定された大気環境基準を率先して実施。二〇一二年に、省内七十二カ所の大気環境モニタリングセンターを再整備し、PM二・五やオゾンなど、江蘇省の十三省直轄市のモニタリングデータやAQI(大気質指標)評価結果を公表しています。
 大気汚染の防止や規制などについては、二〇一〇年、省政府が青空プロジェクト実施による大気環境の改善に関する意見を発表し、大気汚染防止協議会、各地域、部門、部署の青空プロジェクトの職責、目標、任務を明確にしました。具体策として、一、工場から排出される汚染物質の規制強化、二、国の新基準に基づくガソリンや軽油の供給で自動車による汚染防止、三、建設作業による粉じん排出削減、四、また法的な整備を加速化しているということです。今後の重点政策は、産業構造とエネルギー消費構造の調整、重点産業における基準遵守など改造の推進、自動車汚染の防止徹底、大気環境の改善目標の設定と達成状況の監視、資金面の強化など八項目を着実に推し進めるとの回答でした。
 福岡県が実施している環境研修については、省内各地の環境保護業務を行う幹部が選抜され、福岡県で廃棄物処理や水処理の経験や方法を研修しており、双方の技術交流や技術連携を進めるにおいて重要な役割を果たしていると評価。今後も交流が続くことを希望していると回答を寄せました。
 また、二〇一一年三月、江蘇省環境保護庁と福岡県環境部は環境保護友好交流協力協定を締結し、この枠組みのもと協議を重ね、協力事項について検討した結果、両省県技術交流研究会を設立、技術交流会を開催しています。現在、両省県は、農村部分散型生活汚水処理分野での連携を積極的に推進し、共同で農村部分散型生活排水処理システム実証プロジェクトの実施案を提出しています。福岡県は現在、このプロジェクトの成立に向け、日本政府による支援を申請しているところであり、江蘇省は、このプロジェクトが順調に進むことを期待していると回答してきました。
 揚州市では、万仕全気象台長らと会談しました。同氏の説明では、揚州市の大気汚染の原因は自動車や家庭用のボイラーによるものであり、工場のばい煙は改善しているとのことでした。しかし、万気象台長は、環境や大気汚染の解決には百年単位の時間がかかり、当面、問題解決よりも経済成長が優先されるとの考えをほのめかしていました。このため、私たちは、あらかじめ用意しておいた、公害のころと今の北九州市の姿を写した写真を見せました。ばい煙に煙る空と今の青空、ヘドロの洞海湾と魚が戻った今の洞海湾、工場排水で色が変わった紫川とアユが上る今の紫川の写真をそれぞれ見比べることができるように提示し、説明しました。万氏の顔色が変わりました。身を乗り出し、どのようにしてこれが実現したのか、政府が金を出したのかなど矢継ぎ早の質問を浴びせてきました。私たちは、公害や公害病が認定され、原因企業や行政は環境被害、健康被害へ補償をしなければならなくなった。このため、企業、住民、行政が力を合わせ公害克服のために動いた。規制をつくり、技術革新を進め今日の日本をつくったと説明。福岡県、北九州市は公害克服のための技術と経験を持っており、中国の環境問題改善に必ず役立てると力説してまいりました。こうした点を踏まえ、以下、知事に質問します。
 まず、環境保全研修生受け入れの実績と、今後の方針をお聞かせください。
 また、農村部分散型生活排水処理システム実証プロジェクトの実施に向けた現在の進捗状況をお尋ねします。
 さらに、現今の我が国と中国の外交上のぎくしゃくとした関係が、こうしたプロジェクトを初め、我が県の中国への国際環境協力に何らかの影響があるのか伺います。
 県は、水質改善への協力に加え、廃棄物処理、リサイクルなどの技術で国際環境協力をしてきましたが、今後、大気汚染の解決に向けた協力を進めるべきではないでしょうか。知事の見解を伺うとともに、何をどのように進めるのか、具体的な方針や案があれば明らかにしてください。
 次に、本県の公共工事について伺います。福岡県は、現下の経済情勢などを踏まえ、景気、経済、雇用対策について国の緊急経済対策を最大限活用し、平成二十四年度補正予算と一体となった十四カ月予算を実施しているところであります。国は本年四月、平成二十五年度公共工事の設計労務単価を全国平均一五・一%引き上げました。国土交通省は、通常の公共事業労務単価調査ではなく、労働市場の実勢価格、社会保険への加入徹底の観点から必要な法定福利費相当額を反映し英断されたものとお聞きしております。本県も国に呼応して一三・六%の労務単価を引き上げ、四月一日以降に契約している工事で旧労務単価で設定しているものについては、さかのぼって単価を変更できる措置を実行しております。さらに、最低制限価格も、一般管理費、つまり従業員の給与のほか、通信交通費など会社経営に必要な経費を三〇%だったものを五五%に引き上げることで全体として二%から三%引き上げ、おおむね九〇%としました。さらに、上半期に公共工事の前倒しとして全体の八〇%を上回ることを目標とすること、また中小企業に対して県内企業の発注比率の目標を八〇%超とすると発表されました。今後は、実際の公共工事において、適切な労務費が支払われ、景気の下支えになっているかどうかが問われます。
 そこで知事に伺います。まず、本県の労働者不足、特に若年者の比率は深刻と聞いております。現状はどうなっているのか、その対策は考えておられるのか、さらに就労環境としての雇用保険、健康保険、厚生年金の加入状況と改善策は考えているのかどうかお伺いします。
 次に、前倒し執行について、公共三部それぞれの進捗をお答えください。
 次に、前倒し発注することによって、さらなる労働者不足が懸念されていますが、その見通しと対策をお答えください。
 次に、国も建設業界の現状の課題として、本来建設労働者が受け取る賃金をもとに設定している公共工事の設計労務単価であるのに、会社が労働者の雇用に伴い必要な賃金以外の経費を含んだものと誤解し、必要経費の値引きを強いられている結果、技能労働者に支払われる賃金が低く抑えられている現状があると指摘しています。知事は、実際の公共工事が発注されていく中で、設定された労務費が正しく支払われているのか、従業員の賃金に反映されているのかをチェックしなければならないと考えますが、どのようにチェックしていくのかお答えください。
 次に、設計単価が上がったことをいい機会と捉え、入札契約の適正化のためにも、施工体制台帳のチェックを強化すべきと考えます。国の入札契約適正化措置状況調査によると、市区町村において施工体制台帳の写しを提出している割合が約九割にとどまっている、また特定建設業者を対象に行った調査によると必要書類を全て添付している割合は六割にとどまっているとし、今後、施工体制の確認の徹底を図るとしています。
 本県においても、今後、公共工事の適正化を進めるために、施工体制台帳のチェック、特に今回は、下請契約のチェックに重点を置くべきと考えますが、知事の見解をお聞かせください。
 最後に、太田昭宏国土交通大臣は、四月十八日、建設業四団体の代表者と会い、設計労務単価を大幅に引き上げたことを踏まえ、大臣から、適切な水準の賃金支払い、社会保険加入の徹底が行われるよう協力をお願いしたいと要請。さらに、職人の減少が著しい現状に触れ、建設業への若者の就職を促すには、所得をふやし、社会保険の加入を徹底することがその一歩であると訴えたと聞きます。知事も本県の建設業の団体に対し、大臣同様の要請をすべきと考えますが、知事の答弁を求めます。
 福岡県のエネルギー事情と再生可能エネルギーについて質問します。福島第一原発の事故後、日本のエネルギー基本政策の見直しが行われております。エネルギー政策基本法に基づき二〇一〇年に策定された現行の基本政策では、電源の中で原子力の比率が五割を超えるような計算になっていますが、今後はこういう想定はあり得ないという前提で見直しが行われていると聞いております。一方、石油依存については、一九七三年の第一次石油ショックのときは七五%であったものが、東日本大震災が起きた二〇一一年には四三%まで依存度を低下させてきました。その低減分は石炭、天然ガス、原子力で補ってきたほか、一部、再生可能エネルギーの導入拡大も図られてまいりました。一つのエネルギー源に依存しない、多様性、多角性を追求してきたのがエネルギー資源の乏しい国日本のエネルギー政策の歴史と言えます。
 しかしながら、東日本大震災と福島第一原発事故、その後の原子力発電所の長期にわたる休止によって日本のエネルギー事情は大きく変化しております。原発の稼働がほとんどないため、電力供給量の約三割が喪失。コスト面でも今年度、代替燃料費が三・八兆円増加する見通しです。円高が行き過ぎるとコストがさらに上がることも懸念されています。反対に、アメリカのシェールガス産出、再生可能エネルギーの導入、長期的にはメタンハイドレートの開発などが期待材料となっております。
 そこでまず、原発休止後の福岡県の電力需給事情について簡潔に説明してください。
 毎年の夏と冬には電力の需要が高まり、節電の要請などがされておりますが、ことしの夏の電力需給の見通しと県の対応、対策についてもお答えください。
 また、九州電力が電力料金を値上げしましたが、このことが県財政に与える影響と県の対策についてお尋ねします。
 また、県内産業界と家庭への影響について、県としてどのように分析し、対応されようとしているのか伺います。
 さて、政府の総合科学技術会議において科学技術イノベーション総合戦略の原案が示され、取り組むべき課題として、一、クリーンで経済的なエネルギーシステムの実現、二、健康長寿社会の実現、三、次世代インフラの整備、四、地域再生、五、震災からの早期復興の五分野を設定、工程表が示されました。その中で注目されるのは、エネルギー分野で平成三十年をめどに浮体式洋上風力発電の世界初の実用化を目指すとしたことです。一方で、安倍政権が六月にまとめる成長戦略の素案に原発の活用が盛り込まれるとの報道があるなど、国のエネルギー政策の一貫性が求められているところです。
 それはともかくとして、再生可能エネルギーのうち、高い可能性を秘めた洋上風力発電が大きな注目を集めつつあり、実用化に向けた動きが加速しております。日本は、排他的経済水域世界第六位の海洋国であり、国内の海洋で風速六・五メートル以上となる洋上風力の適地全てに発電機を設置した場合、出力合計は推定十三億八千三百四十万キロワットに上るとされております。このうち九州は、三億六千五百九十二万キロワット、全体の約二六%を占めます。これは現在、九州電力が保有する発電所の出力二千六十三万キロワットの約十七倍にもなる計算です。実際に、長崎県五島市の離島椛島沖では、環境省が事業主体の浮体式洋上風力発電の試験機があります。昨年運転を開始した小規模試験機の出力は百キロワットですが、本年度から出力二千キロワットの実証機の建造、設置、運転を開始します。ことし三月、この施設を視察した石原環境大臣は、浮体式洋上風力は大変ポテンシャルが高く、平成三十二年に洋上風力の能力を全国で百万キロワット以上にしたいと目標を掲げています。福岡県においても三月、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が北九州市若松区の沖合で建設を進めていた洋上風力発電が完成、六月から発電を開始します。博多湾においても九州大学が実証実験を進めております。
 そこで知事にお伺いします。まず、我が国における再生可能エネルギーの中でも特に有力な風力発電の可能性、なかんずく浮体式洋上風力発電の可能性と今後の普及や展開について、知事はどのような認識をしておられるのか見解を述べてください。
 また、福岡県における可能性についてはどのような考え方をしているのかお伺いします。
 さらに、県内で洋上風力発電を普及させるには、どのような課題があるのかお尋ねします。
 福岡県一般海域管理条例によると、「物件、工作物又は施設等を設けて、一般海域を使用する」ためには知事の許可が必要とされております。したがって、県の一般海域において洋上風力発電施設を建造し、海底に送電線を敷くには小川知事の許可が必要となります。このことは、逆説的にいえば、県が洋上風力発電を積極的に推進、誘致することも可能になるのではないかと考えるものです。再生可能エネルギーについては、これまで一般的に太陽光発電が注目されがちであり、福岡県も太陽光発電については県有地の使用や県有施設の屋根貸しなど推進しています。しかし、今後は発電能力が圧倒的に高い洋上風力発電をしっかりと研究し、誘致促進を図るべきと考えるものですが、知事の見解及び決意をお聞きします。
 次に、九州北部豪雨災害に関し質問します。来月で九州北部豪雨災害の発生から一年を迎えます。昨年七月における九州北部を中心とした集中豪雨により、大分県、熊本県とともに本県においても甚大な被害が発生しました。被災地の復旧、復興に関しては、国、県、市町村等が一丸となって取り組んできたところです。ことしは平年よりも梅雨入りが早くなっております。今のところ、災害につながるような大雨は降っておりませんが、被災地における被災箇所の復旧及び危険箇所の備えについて、十分な整備が行われているのか、地域住民の安全性が確保されているのかが心配です。
 そこでまず知事にお伺いします。九州北部豪雨災害から一年を迎え、本県の被災地における公共土木施設の復旧状況はどうなっているのでしょうか。
 集中豪雨により、直接的に大規模な被害に遭った地域にばかり目を向けられて、そうでない地域、例えば川の上流で降った雨により、間接的に被害をこうむる川下の地域等における安全対策が十分に行われていないとの声も聞きます。具体的な安全対策として、山ノ井川や戸切川を初めとした県下の河川においては、昨年の災害を教訓として、水門の設置や老朽化した水門の補修、治水施設管理者の教育と複数体制化、堤防のかさ上げ及び土のうの準備、種々の対策が十分に行われるべきであると考えますが、知事の見解をお聞きします。
 もし、災害が危惧される地域において未整備な箇所があるとすれば、早急に手を打つ必要があると考えますが、そうした未整備の箇所に対する県としての対応をお伺いします。
 本県では、九州北部豪雨災害のように想定を超える大規模災害を経験したことにより明らかになった行政的課題や対策について、この一年、さまざまな議論がされてきました。
 そこで、改めて知事にお伺いします。昨年の九州北部豪雨災害を経験することによって、本県の防災、減災のあり方について再考されたことは、具体的にどのようなことがあるのでしょうか。また、それは現在の小川県政において、どのような取り組みとなってあらわれているのでしょうか。
 災害時におけるリーダーのあり方は非常に重要であります。県民の生命を守るため、県民の安全、安心な生活を確保するために、これからも知事におかれては、不測の事態に対する的確な対応、すぐれたリーダーシップを発揮されることを望みます。
 次に、脱法ハーブについて質問します。この問題については、昨年の六月議会で取り上げましたが、被害は一向におさまる気配はありません。マスコミの調査によれば、脱法ハーブによる薬物中毒の疑いで救急搬送された患者は昨年、全県で八十二人、うち福岡市三十九人、北九州市三十四人となっております。都市部に集中しており、特に都市部での対策が必要と考えます。
 まず、知事にお尋ねします。平成二十四年六月二十一日の一般質問の折の知事からの答弁で、県内の消防本部や県警本部からの情報によれば、二十四年一月から五月までの五カ月間に救急搬送事例が九件あり、二十三年一年間の十六件を上回るペースになっております、とありました。昨年一年間の救急搬送事例並びにことしに入ってからの直近のデータをお示しください。
 また、年代別の構成、特にその中に中学生、高校生に該当する子供たちはいなかったのか、また搬送後の状況をお答えください。
 脱法ハーブに含まれる薬物が規制を受けると、その規制を逃れるために化学構造式をわずかに変えた新たな脱法ハーブが流通するという、いわゆるイタチごっこが続いている現状から脱するために、本年三月、指定薬物の包括指定がなされたところです。その効果については、現場を預かる立場からどう捉えているのかお尋ねします。
 新聞報道によれば、北九州市は今年度の予算に買い取り調査の費用を計上、県、国と連携し調査を進めるようです。県としても積極的な対応が必要と考えます。
 本年四月、福岡県薬物乱用防止啓発用DVDを制作し、県内全ての学校に配付。より多くの県民に薬物の恐ろしさを正確に認識してもらうためにも、啓発用DVDと同様の内容をウエブ上でわかりやすく公開すべきと考えますが、見解をお尋ねします。
 今後、脱法ハーブの被害を根絶させるために、県警、薬務課、市町村、特に被害が都市部に集中していることから、政令市との連携が非常に重要と考えます。摘発、啓発の面からどのように取り組んでいくのかお尋ねします。
 ことし三月の秋葉副大臣記者会見によれば、二〇一二年に全国中学生を対象とした薬物乱用の広がりを把握、検討するために調査が行われ、有効回答数五万四千四百八十六人中、違法ドラッグを乱用したことがあると答えた生徒は百二十人、身近に違法ドラッグ使用者がいると回答した割合は一・二%、違法ドラッグを入手可能とした者は一五・六%、違法ドラッグの危険性の周知率は六一・九%、シンナー遊び経験者二百八十三人のうち、大麻、覚醒剤乱用経験者はそれぞれ約二割、一方、違法ドラッグ経験者百二十人のうち、大麻、覚醒剤乱用経験者はそれぞれ約六割となっており、違法ドラッグが大麻、覚醒剤のゲートウエードラッグになっているのが実態です。また、精神科医療機関に通院、入院した薬物関連障害者患者情報八百四十八症例を分析した結果、入院などの原因薬物は覚醒剤が四二・〇%、違法ドラッグ一六・三%、睡眠薬・抗不安薬一五・一%、違法ドラッグによる患者の平均年齢は二十七・七歳となっており、違法ドラッグが新たな薬物乱用者を生み出している現状が浮かび上がってきました。
 まず、福岡県の学校現場の実態はどうなっているのか、またその実態を把握されていなければ調査が必要と考えますが、教育長の見解を求めます。
 以上のような状況から見ても、若年世代への早期の対応が必要です。教職員への研修を含めた教育現場での対応について、教育長の見解を求めます。
 警察本部長にお尋ねします。先ほど申し上げたように、脱法ドラッグが麻薬へのゲートウエードラッグとなっている現実を考えると、脱法ドラッグが暴力団の資金源になるおそれも大きく、徹底した取り締まりと広報活動が急務であります。特に福岡県では、暴力団対策のために他県からの応援や、本県警察官の増員などを行っているところです。県薬務課や市町村、特に政令市との連携をより緊密に行い、福岡県から薬物被害者が出ないよう特段の努力をお願いするところです。県警本部長の今後の取り締まり方針についてお伺いします。
 次に、本県の自殺対策についてお伺いします。平成二十四年十二月より、福岡大学病院にて自殺未遂者支援事業がスタートしました。内容は、自殺未遂者支援に実績のある福岡大学病院をモデル医療機関として、同病院にコーディネーターを設置、救命救急センターに搬送された自殺未遂者に対し、自殺企図に至った原因を解決し、再度の自殺企図を防ぐため、支援機関、団体との連携による支援を行います。
 最も大切な鍵となるコーディネーターの役割を簡単に説明しますと、医師、看護師、精神保健福祉士などの専門職がその職に当たり、救急搬送された自殺未遂者に対し、未遂に至った要因分析を行い、未遂者が抱えるさまざまな問題や再度の自殺企図のリスクを把握、未遂者が再び自殺を図ることがないよう、多重債務相談機関等個々の状況に応じた支援機関、団体につなげ、自殺の再発を防ぐとともに、この取り組みを他の三次医療機関において実施するための方策を研究する役割を担っております。コーディネーターはこの事業モデルにおいて、特に重要なポジションにあります。
 また、今回の福岡大学病院での取り組みでは、救急搬送直後から精神科医がかかわり、自殺企図であるのか、何が要因なのかを把握し、具体的な治療においても身体的な治療と精神科的治療を同時並行して行う体制ができております。
 自殺未遂歴は最も大きな危険因子の一つであることから、本県で自殺未遂者支援モデル事業が平成二十四年十二月から開始されたことは、自殺対策を進める上で大きな一歩であると考えます。ある調査によれば、未遂者が一年以内に自殺をする確率は一から三%、五年以内では九%に上るとされております。我が会派の視察の際に、病院の担当医から、この事業の重要性や、コーディネーターを配置することにより確実な継続治療、支援に結びつけることができたことや、これまでになかった社会資源の利用につながった、他の救急医療機関、長期のフォローの実現性が出てきたことなどを成果として挙げられました。また一方、救急医療機関における自殺未遂者対策は、人的資源の不足や経験の不足からおくれていること、救急センターを中心とする未遂者支援モデルが全国的に求められているなどの指摘がありました。
 知事にお尋ねします。平成二十四年十二月から六カ月間の実施状況と課題並びに支援機関との連携についてはどうであったかお尋ねします。
 コーディネーターになるべき人材の育成はどのように行われているのか、現状の育成状況をお尋ねします。
 保健福祉、教育、法曹界などの支援機関へ未遂者の支援についての理解を深め、対応などの実践的な知識習得が必要ですが、どのように進められているのかお尋ねします。
 次に、その他の医療機関、特に三次医療機関などに、今後の全県的な取り組みとしてこの事業をどう広げていくのか、見解を求めます。
 このようなモデル事業が広まることにより、精神科以外へ来院した患者に対しての医師のスキルアップや意識変革にもつながると考えます。福岡県として、自殺者ゼロを目指し、官民のあらゆる人的、物的資源を活用し、全力で取り組んでいく必要があります。知事の見解を求め、この項の質問を終わります。
 障害者の自立支援についてお伺いします。障害者がつくった製品や提供するサービスを優先的に購入するよう国、地方自治体などに求める障害者優先調達推進法が四月からスタート、障害者の雇用機会が広がると期待されております。障害者の工賃アップや就労機会の拡大には、景気の動向にかかわらず、仕事を確保できるようにすることがその鍵となると思います。このたび、障害者に対して、将来も安定して仕事が入ってくることにつながる国、地方自治体からの仕事の優先受注の仕組みができたことは、まことに大きな意義があると思います。この法律で、国や地方自治体などは毎年度、障害者就労施設等へ発注する物品等について、その調達目標を定めた調達方針を策定、公表するとともに、その実績の公表も求められております。
 そこで知事にお伺いします。障害者優先調達推進法が施行された中で、本県における障害者自立支援の背景について、どのような認識を持たれていたかお聞かせください。
 二点目、本県における調達方針の策定状況及び調達拡大のための取り組みについてお聞かせください。
 三点目、小さな福祉施設も含め、就労施設等の状況把握をどう進められておられるのか、また物品購入以外の役務の発注についてはどう考えておられるのかお聞かせください。
 この項の最後の質問ですが、障害者の自立支援の新制度がスタートしました。今回の法律を活用し、より実効性のある制度に育て、一人でも多くの障害者に経済的自立の道を広げていくことが大切だと思います。
 そこで知事に提案ですが、チーム県庁として、まずは全庁挙げて仮称障害者優先調達推進庁内連絡会議を立ち上げ、取り組む目標も明確にするとともに、各市町村や民間企業への取り組みに対しても、本県がしっかりした幅広い場面での情報発信に努めるべきと思いますが、知事の見解を求めます。
 次に、本県の雇用対策について質問します。中小企業との雇用のミスマッチが起きていることは、以前より重要な課題として捉えられており、本県においても、中小企業を対象とした合同セミナーを開催するなどさまざまな施策を実施しているところです。県内中小企業と雇用を結びつけることにより、県内中小企業へ優秀な人材を送り込み、企業の成長、発展を支え、ひいては経済成長、雇用の創出に結びつくものと考えます。就職する側から見ても、選択肢が拡大し、地元企業に就職できる可能性がより大きくなってまいります。そのための一つの施策として、県内含めて首都圏、関西圏などの大学と就職支援協定を結ぶことにより、学内での本県企業の合同説明会の開催や学生への企業情報の提供など、今までよりきめ細かな就職活動支援ができるのではないかと思いますが、知事の見解を求めます。
 福岡県内には、技術面などさまざまな分野でオンリーワン、ナンバーワンの企業が数多く存在します。そのような企業の情報をいち早く学生に提供し、就職活動支援とともに地場中小企業支援の一環として取り組んでいただきたいと考えます。
 先月十日、北九州市小倉北区に福岡県七十歳現役応援センター北九州オフィスが開所されました。同センターは、昨年四月、福岡市博多区に開所され、ほぼ一年が経過、二十四年度の実績が発表。それを見ますと、相談者数五千三百四十五人、登録者数千四百五十九人のうち三百十六人が就職に結びついています。年齢別では、六十五から七十四歳が六六%を占めており、相談の目的のほとんどが就業目的であることを考えれば、七十歳現役という考え方は社会全体にほぼ定着した捉え方と考えます。また、登録者のうち、北九州地区と筑後地区がそれぞれ一〇%を占めており、潜在需要は大きいものと推察できます。そういった中で、今回の北九州オフィス開所は非常にタイムリーと思います。
 まず知事にお尋ねします。北九州と同様に需要が高いと思われる筑後地域にもブランチの早期開設が効果的と考えますが、いかがお考えでしょうか。
 ところで、福岡県七十歳現役応援センターの開設により、若者から女性、高齢者まで、幅広い世代をカバーする雇用支援の体制ができ上がりました。今後は、社会の情勢の変化に対応しながら支援の質の充実を図るとともに、なるべく利用しやすい体制を整えることが重要です。そのときに例えば、北九州市には福岡県中高年就職支援センターのブランチはありませんが、現在の福岡県七十歳現役応援センターと合同運用するなど、形式にとらわれず効果的な運用が必要と考えます。支援センターを中心とした今後の就労支援の方向性について、知事の見解をお尋ねします。
 約一年間足らずで、七十歳まで働ける制度を導入した企業が二十六社、導入に前向きな企業が百六十二社の拡大ができたことも大きな成果であります。今後もこの動きを加速してもらうことを期待しております。七十歳現役社会を受け入れる環境づくりに取り組むとともに、高齢者でなければできない仕事を見つける、つくり出す作業もあります。これは、むしろ中小企業支援として捉えられることかもしれませんが、高齢者向け市場の拡大や高齢者を雇用することにより、今まで捉え切れなかった市場開拓を実現できたなど、このセンターで蓄積されたノウハウを本県の中小企業支援に生かしていただきたいと考えますが、知事の見解を求めます。
 次に、生物多様性戦略と希少野生生物の保護について質問します。福岡県は豊前海、筑前海、有明海など三つの特徴の異なる海に面し、豊前平野、筑後平野、筑豊平野など豊かな農業地域が広がっています。また、英彦山を初め脊振山地など標高千メートルを超える山も存在しています。気候は、温暖多雨な地域です。このような自然に恵まれた地域で、古くから大陸との玄関口として稲作等の農業による生産活動や、商業、工業などが盛んに行われ、原生的な自然はわずかしか残っていない状況です。江戸時代までは農業を中心とした文化でしたが、明治以降の近代化の波により、エネルギー需要の増大に伴う石炭の採掘や水力発電のためのダム建設が行われてまいりました。北九州地域では工業地帯が形成、海岸線では埋め立ても積極的に行われました。戦後になると、エネルギーの主流が化石燃料へとかわり、薪炭需要が激減し、その原料となる広葉樹林が杉やヒノキを主体とした人工林へとかわり、さらに都市化により農地や森林が住宅用地や工業用地へ転用され、生活用水や工業用水などの河川や海への流入により環境悪化が進んだところでした。特に、一九六〇年代、北九州市の洞海湾では魚が全くすめないほど環境が悪化、その後、工業排水の規制などの対策により、死の海と化していた洞海湾にさまざまな生物が戻ってまいりました。これまで述べたように、本県の自然環境はさまざまな変遷をたどりつつ現在の状況となっており、多種多様な生物が生息している県土が形成されております。
 しかしながら、福岡県発行のレッドデータブックに記載されている希少野生生物の数が一千種を超え、生物多様性の損失が進んでいるところです。このような中で、県では、平成二十五年度から平成二十九年度まで五カ年の福岡県生物多様性戦略を策定しました。策定した理由として、絶滅した生物や絶滅危機に瀕している生物がふえるなど生物多様性の危機が高まっていることや、私たちの生活が地球規模の生物多様性にも影響を及ぼしていることから、県においても、生物多様性保全に関する総合的かつ計画的な施策の推進が緊急の課題となっております。
 そこで知事にお伺いします。今回策定した福岡県生物多様性戦略の意義と、レッドデータブックに記載されている希少野生生物をどのような施策をもって保護しようとしているのかお伺いします。
 次に、学校が指定する物品の購入等にかかわる学校徴収金の取り扱いについて質問します。県立学校へ物品を納入されている業者から、学校により契約に至るまでの取り扱いが異なり、手続における透明性の確保並びに決定時期の早期化の要望がありました。本件に関し何点か教育長にお尋ねします。
 学校徴収金の事務処理の適正、透明化については取り扱い要綱によって、「学校徴収金等の事務処理については、文書により起案決裁を行い、公費に準じた適正な会計処理を行うとともに、複数の職員によるチェック体制の確立に努める」とあり、校長の保護者に対する説明、情報の開示等の努力義務も定められております。また、校内に学校徴収金等検討委員会の設置を義務づけております。しかし、チェック体制が正常に機能しているかどうかの不断の確認と第三者の客観的視点の確立がなければ形骸化を免れません。同時に、業者に対する説明責任を果たすことも重要な要素であると考えます。
 落札結果は他の入札参加者に通知される仕組みとなっているのかお尋ねします。
 「制服・体操服等の製作に時間がかかる物品については、七月末日を目途に契約締結できるよう」、業者選定委員会を「早期に開催することが必要」とあります。実態をお尋ねします。
 各学校の主体性ある学校運営は基本ですが、学校内部でのチェックと学校外からのチェックが必要と考えます。学校徴収金の業務が適正運営されるためのチェック体制はどうなっているのかお尋ねします。
 また、同様な観点から、取り扱い要綱が適正に運用されているのか、学校徴収金に関する事務の各学校の教育委員会への定期的な報告義務はあるのかお尋ねします。
 事務の適正、透明性確保の上から、また決定時期早期化など、業者からの学校現場での要請をタイムリーに把握する上から、学校徴収金に関し、現状を把握できる体制を見直すべきと考えますが、教育長の見解を求めます。
 最後に、教職員の超過勤務の縮減についてお尋ねします。教職員が心身ともに健康な状態で児童生徒の指導に当たれるよう、勤務負担を軽減し、児童生徒と向き合う時間を確保すべきと、これまで何度も我が会派では質問してまいりました。平成二十二年六月、教員の超過勤務に対する見解と縮減の取り組みについて質問、教育長は、平成二十二年度から各学校で実情に応じた超過勤務の縮減方策を話し合い、学校全体でその推進を図る取り組みを始め、管理職に対する指導の徹底と効果的な取り組みを全県的に促すとの答弁がありました。また、超過勤務縮減方策の一つとして、小学校の専科教員の配置について、各学校の判断により、担任以外の教員を活用し一部の教科で実施しており、教員の専門性を十分に生かすことができ、中学校への円滑な進学など、効果があると答弁がありました。また平成二十四年六月議会で、教職員の勤務実態に対する現状認識について質問し、教育長は、教員の業務は、授業のほかに、成績処理、生徒指導、学校行事、部活動指導、事務作業など多岐にわたり、校務分掌により、超過勤務が多い教員がいることは承知しており、校長がリーダーシップを発揮し、所属職員の勤務状況を把握しながら業務分担の平準化や見直しを行うといった取り組みを推進することが必要であると答弁されております。
 さらに、小中学校における超過勤務の縮減と実態調査について、県立学校の取り組みと効果について質問し、教育長は、四年前に県立学校を対象として各学校に超過勤務の縮減の取り組みについて調査、その中で、超過勤務の実態が非常に厳しい学校については、学校長等へのヒアリングや、好ましい先進的な取り組み事例を紹介するなどして、今後とも、学校と教育委員会はお互いの情報交換をしながら超過勤務の縮減に取り組んでいきたい、なおかつ、教育委員会事務局が関係することで、勤務環境の改善が進まずに職員の超過勤務の負担の要因になっていることがある場合には、校長から話を聞き、適切な措置を講じると答弁しております。
 そこで教育長にお伺いします。教職員の超過勤務の縮減に関するそれぞれの答弁について、これまでの取り組み状況、改善点、またあわせて専科教員の充実についてお答えください。
 また提案ですが、北九州市教育委員会は本年度から、全国でも珍しい市立の幼稚園、小中学校など二百十校で、子供たちの成績管理や教諭の出勤管理など学校事務をパソコンで一元管理するシステムの運用を本格的に始めました。このシステム導入の目的は、教職員の事務作業を軽減し、児童や生徒らと向き合う時間をふやすことと聞いております。このようなシステムの導入は教職員の負担軽減につながると思いますが、教育長の見解をお聞かせください。
 以上でございます。ありがとうございます。(拍手)

議長(松尾 統章君)

 小川知事。

知事(小川 洋君)登壇

 お答えを申し上げます。
 まず、中国との国際環境人材育成研修、その実績と今後の方針についてでございます。福岡県では、環境協力協定を締結いたしております江蘇省を初め山東省、遼寧省から環境施策に携わる職員を本県に招きまして、公害克服の実績、環境技術あるいは効果のあった政策など、ハード、ソフト両面からの研修を平成十八年度から行っております。これまでの七年間で合計四十九名の職員がこの研修を受けておられます。研修受講生の多くは中国の地方政府の重要なポストについて活躍をいたしますとともに、環境技術交流における中国側の窓口として、意見の調整や取りまとめ、現地パートナー企業の紹介など、本県と中国地方政府との橋渡し的役割を担っているところでございます。このように研修で培った人脈は、本県が取り組んでおります国際環境協力の基盤をなすものと考えておりまして、今後とも、中国側のニーズに沿った研修となるよう内容を充実しながら、積極的にこれを進めてまいります。
 農村部分散型生活排水処理システム実証プロジェクトは、江蘇省との環境協力協定に基づく技術交流の一環として検討しているものでございまして、現地で喫緊の課題となっております農村部の生活排水対策を進めるため、浄化槽を活用した方策について技術協力を行おうとするものでございます。現在本県では、このプロジェクトの実施に向けまして、海外への技術協力を支援する国の事業に申請を行っているところでございます。
 昨今の日中関係による県の国際環境協力への影響についてでございます。県が行っております国際環境人材育成研修におきまして、昨年十月に実施した後期の研修におきましては、四名当初予定でございましたが、二名の参加にとどまりました。しかしながら一方で、ことしに入りまして、江蘇省政府との間で、先ほど述べました浄化槽を活用したプロジェクトの実施に関する協議を行ったところでございまして、現時点では、本県が実施する国際環境協力事業への影響はないものと、このように考えております。
 私は、こうした人と人の草の根交流あるいは地域間交流というのが国と国、二国間の関係がよりよくなっていくものの基礎をなすものだと考えております。今年度も中国の地方政府職員を対象としたこの研修を初めといたしまして、環境技術に関する交流を着実に進めてまいります。
 中国の大気汚染問題の解決に向けた県の協力についてでございます。中国の大気汚染問題の解決については、本県が持っております公害克服の経験、ノウハウ、これが役に立つものと考えております。そのため、先ほど申し上げました研修におきまして、大気汚染対策も取り上げ、公害を克服する過程におけるこれまでの本県の施策とその成果を伝えてきているところでございます。研修受講者が帰国後、この福岡で得た知識と経験を中国での大気汚染問題の解決に生かしてもらえるよう、今後とも研修を積極的に実施していきたいと考えております。
 次に、建設業における労働者不足についてでございます。最近における建設業関係の有効求人倍率を見ますと一倍を超えております。求人が求職を上回る状態が続いております。若年者に限った不足状況を示す数値は持ち合わせておりませんけれども、平成十二年度から平成二十二年度までの十年間を見ますと、県内建設業就業者は全体で六万人、率にいたしまして約二六%の減少に対しまして、三十四歳以下の層では三万人、四五%減少するなど、建設業就業者に占める若者の割合が急速に減少をしていると、そういう状況でございます。このような状況の中で必要な人材を確保していくためには、建設業就業者の処遇改善を図っていくことが必要でございます。県としても、国の公共事業労務費調査の結果に基づきまして、適切な賃金水準の確保に資するよう、本年度、県発注公共工事の設計労務単価の引き上げを行ったところでございます。こうしたことに加えまして、県が設置する若者しごとサポートセンターなど年代別の就職支援センターにおきまして、ハローワーク等とも連携を図りながら、建設関係求人企業に関する情報提供を行い、求人と求職とのきめ細かなマッチングを進めていきたいと考えております。
 社会保険等の加入状況とその改善策でございますが、平成二十四年十月の調査の公共事業労務費調査によりますと、本県における建設労働者の加入率は五六%で、全国平均五八%を下回っております。このため県では、未加入業者に対しまして、平成二十四年十一月以降建設業許可申請から加入指導を実施してきております。さらに、本県発注の公共工事におきましては、平成二十五年、ことしの四月から、契約締結時に受注業者に対しまして、社会保険料相当額を適切に含んだ額による下請契約を締結するとともに、適切なその支払いを行うよう文書により要請をしてきておりまして、施工体制台帳において確認を行ってまいります。今後もこのような指導を徹底し、加入促進に努めてまいります。
 公共三部の前倒し執行の進捗状況についてお尋ねがございました。公共三部の進捗状況でございますが、五月末現在で、農林水産部が一八・八%、県土整備部が二七・九%、建築都市部が三三・四%となっており、おおむね順調でございます。現時点において、県発注の公共工事に関していえば、総じて順調に進捗をしておりまして、労働者の不足による顕著な影響が見られる状況にはないものと認識をいたしております。しかしながら、県内の建設関係の業界団体に対する聞き取り調査では、今後発注がふくそうしていけば、型枠工など一部の職種で労働者の不足が生ずるかもしれないということでございました。このため、今後もこうした状況を十分注視しながら、必要に応じて工期の柔軟な設定など、適切な対応策を検討していきたいと考えております。
 次に、労務費の適正な支払いについてでございます。これまで契約の締結の際、受注業者に対して、建設労働者への適切な賃金水準を確保するよう要請をしております。また、今回の労務単価引き上げに伴いまして、受注者に対し、社会保険料相当額を含んだ額による下請業者との契約の締結プラスその適切な支払いを行うことを要請しているところでございます。今後、国が実施をしていきます労務費調査の結果を踏まえ、引き続き受注業者への要請を行い、あわせて下請業者からの個別の相談に対応していくための体制を整えてまいります。
 次に、施工体制台帳でございます。施工体制台帳とは、適切な品質を確保する観点から、受注業者が工事を施工するため下請業者と一定金額以上の下請契約を締結した場合、工事現場ごとに備えつけるとともに、発注者に提出を義務づけている書類でございます。具体的には、下請負人の名称、下請負人にかかわる工事内容、工期等が記載されております。本県では、工事の契約後、速やかに施工体制台帳の提出を受注業者に求め、添付書類の未提出といった不備を発見した場合には再提出を命じております。また、工事現場ごとに適切にそれを備えられているかどうか、これも確認するなど、適正な台帳の把握に努めているところでございます。今後とも、施工体制台帳の記載事項と下請契約書等の添付書類の確認をしっかり行い、適切な施工体制の確保に努めてまいります。
 建設業団体に対しての要請についてでございます。建設業に従事する労働者に対する適切な水準の賃金支払い、社会保険加入の徹底につきましては、先ほど来申し上げましたように、建設産業全体の喫緊の課題だと認識しております。このため、先般の国土交通大臣の発言も踏まえ、引き続き受注業者に対し契約締結時の要請を行っていきますとともに、建設業団体に対しまして、私からも意見交換会や団体の会合などの機会に要請をしてまいります。
 次に、原子力発電休止後の福岡県の電力需給についてお尋ねがございました。九州電力管内におきましては、平成二十二年の十二月から平成二十三年の十二月にかけまして、管内の原子力発電所が順次停止をし、代替火力発電設備をフル稼働させるとともに、管内の発電設備で賄い切れない電力需要に対処するため他の電力会社からの受電に頼る大変厳しい需給状況が続いております。
 ことしの夏の電力需給につきましては、電力の安定供給に最低限必要な予備率三%以上は何とか確保できる見通しとなってございますが、大規模な電源脱落等が発生した場合には電力需給が逼迫する可能性もありまして、予断を許さない状況にあると考えております。このため政府からは、昨年冬に続きまして、数値目標を設けない節電の要請がなされております。本県では、県民、事業者、行政がそれぞれの立場で無理のない範囲で節電に取り組むよう、福岡県における夏季の節電への取り組みというものを決定し、各主体一体となった対策を推進しているところでございます。家庭向けの取り組みといたしましては、ことしも県民の皆様に対し具体的な節電メニューというものをお示しして、ふくおか省エネ・節電県民運動というものを行わせていただいております。特にこの夏は、見える効果ということで、各家庭で検針票で使った電気の量を確認いただき、節電の取り組みをみずから検証していただくよう呼びかけをしているところでございます。また、事業者向けの取り組みといたしましては、節電に関する相談窓口の設置、省エネ講座の開催、事業所への専門家の派遣と診断、さらには必要な省エネ機器を導入される場合、更新される場合の融資、そういった支援を行っております。
 電気料金の値上げに伴う県財政への影響と対策についてでございます。県立学校や庁舎、交通安全施設等の電気料金にかかわる県全体の予算額は約三十億円でございます。今回の料金改定に伴いまして、約三億五千万円の経費の増加が見込まれております。県では、今夏の省エネ、節電の取り組みといたしまして、エレベーターの稼働台数の削減、照明の間引き等を実施いたしますとともに、県立学校への太陽光発電設備の設置、あるいは道路照明、交通信号機のLED化を前倒しして実施することといたしております。また現在、県庁や総合庁舎の二十カ所で行っております電力の入札につきまして、新規事業者の参入の可能性を広げるため、他の庁舎や県立学校の百四十六カ所にも拡大してこれを行うことといたしております。これらの取り組みによりまして電気料金の節減を図るとともに、事務費の効率的な執行による経費削減にあわせて努めてまいります。
 電気料金の値上げによる産業界や家庭への影響と県の対応でございます。県ではことし四月、中小企業を対象に電気料金値上げによる影響調査を実施いたしました。その結果では、経営に悪影響があるとした企業は全体の約七割となってございます。業種により影響の度合いは異なりますものの、電気料金の値上げによるコスト増加のため、とりわけ中小企業におきましては厳しい状況にあると認識しております。また、県民生活におきましても、家庭での電気料金の上昇に加えまして、生活関連物資等の価格に転嫁された場合、家計に相当な影響を及ぼすものではないかと懸念をいたしております。県といたしましては、電力の効率的利用や節電を進めていくことが値上げの影響緩和にもつながっていきますことから、先ほど述べましたように、相談窓口の設置、専門家の派遣と診断、省エネ機器の導入支援、そういった取り組みを進めているところでございます。また、経営支援のために設けられた融資制度の活用についても中小企業を初め、呼びかけているところでございます。
 次に、風力発電、特に浮体式洋上風力発電の可能性と今後の展開についてお尋ねがございました。風力発電は、相対的にコストの安い再生可能エネルギーとして期待をされておりまして、普及の進む陸上部分に加え、将来的には、より強い、安定した風の吹く洋上沖合への展開が期待されているところでございます。政府におきましては、現在、北九州市響灘沖、千葉県銚子沖における着床式洋上風力発電の実証研究に加えまして、長崎県五島沖や福島県沖における浮体式、着床式じゃなくて浮体式の洋上風力発電の実証研究に取り組むことによりまして、実用化に向けた信頼性、安全性の向上、低コスト化などを進めておりまして、また成長戦略においては、平成三十年ごろまでに浮体式洋上風力発電の商業化を目指すというふうにされております。本県の沿岸海域への洋上風力発電の立地可能性につきましては、こうした政府が進めております実証研究によりまして、どのような風況や水深、陸地からの距離であれば事業として成り立つか、そういったいろんな条件が明らかになってくると思われます。それを踏まえて、しっかり県としても研究していきたいと思っております。
 洋上風力発電を普及させるための課題についてでございます。洋上風力発電は、まず発電設備や送電ケーブルなど設備の設置に関する初期費用が陸上の風力発電に比べて約二倍かかる、また運転開始後の維持管理費用も高コストになると指摘されております。その低減が不可欠、このようにも指摘されております。さらに、風力発電設備の信頼性や安全性を向上させるための塩害対策、それから洋上でございますので遠隔監視技術というのが必要で、その確立に加えまして、自然環境への影響を評価する環境アセスメント手法の確立、漁業者など海面利用者との合意形成について、これらも実用化の課題とされているところでございます。
 洋上風力発電につきましては、先ほど申し述べましたとおり、政府における実証研究段階にございますので、その研究成果をもとに、まずは実用化に向けた課題の解決を進めていくことが必要であろうかと思います。洋上風力発電の誘致につきましては、これら実証と実用化の状況というものを見ながら、県内のどのような地点であれば立地条件を満たすかなど総合的に研究を進めていくとともに、先般設置をしております外部有識者によります地域エネルギー政策研究会の専門家の方々の意見も聞いていきたいと考えております。
 公共土木施設の復旧状況でございます。昨年七月の豪雨による道路、河川などの公共土木施設の復旧工事は、五月三十一日現在で、工事に着手した割合は九三%となっております。未着手の箇所につきましても、用地買収を進めるなど、早急に工事に着手するよう努力をしているところでございます。これらの工事の進捗でございますけれども、被災箇所全体四百七十カ所のうち、四三%となります二百カ所が完成をしております。また、工事が完了していない箇所につきましては、現場の状況に応じまして、大型土のうを設置するなど必要な対策を実施いたしまして、梅雨期における安全をしっかり確保してまいります。
 昨年の災害を教訓とした河川対策でございますが、昨年の豪雨では、山ノ井川など筑後川支川におきまして、本川の水位が上がって支川の水がはけ切れない、いわゆる内水被害が発生をいたしました。この内水被害の対策といたしましては、水門の設置、堤防のかさ上げ、それから排水機場、いわゆるポンプ場の設置などが考えられますが、具体的な治水対策の決定に当たりましては、過去の雨量、水位データ、被害の状況、そういった調査をもとに、国や地元自治体など関係機関とも相談をしながらその対策を検討し、決定の上、実施をしてまいります。
 次に、本県が管理をしております四十六カ所の水門などにつきましては、その点検を実施いたしますとともに、必要な補修をしてきておりまして、操作員に対しては、梅雨期を前に、操作方法の再確認をしていただいているところでございます。また、市町村の水防活動に必要な土のうについては、本県でも二十三カ所の水防倉庫に約四万八千個の土のうのパック、トンパックを備蓄をしておりますが、梅雨期の前に、その備蓄状況を点検いたしますとともに、県内各地において水防地方本部会議を開催し、市町村間における土のうの融通を含め、その水防活動の内容を確認してきているところでございます。これからも、県民の皆様の安全、安心を確保するため、ことしの梅雨期の備えの確実な実施に努めてまいります。
 次に、未整備箇所の今後の対応についてでございます。昨年の豪雨災害では甚大な被害が発生をいたしまして、河川の治水安全度を計画的に向上する必要があると認識しております。そのためには、堤防やダムなどの治水施設の設置、河道掘削などの工事を適切に組み合わせて整備をいたしまして、豪雨時の大量の水を安全に流していくことが基本となります。一方で、治水施設の整備には、限られた予算を活用しつつ上下流のバランスを図りながら、段階的に事業を実施する必要がございまして、未整備箇所を完成させるまでには一定の期間が必要でございます。したがって、堤防強化や河道掘削などの比較的短期間で実施が可能なハード対策から可能な限り実施をするとともに、県民の皆様への災害時の情報を的確に提供するためのソフト対策の充実にもあわせ取り組んでいるところでございます。今後も、治水安全度を向上させるため、ハード、ソフト両面から総合的に対策を進めてまいります。
 昨年七月の豪雨災害を踏まえた防災、減災のあり方と具体的な取り組みについてでございます。繰り返しておりますが、昨年の豪雨災害では県内各地で甚大な被害が発生をいたしました。そのため県では、まず速やかな災害復旧、そして災害に強い県土づくりということのために、通常行われております河川改修事業及び砂防事業に加えまして、それとあわせて河川激甚災害対策特別緊急事業、災害関連緊急砂防事業などの災害対策事業によりまして治水対策、土砂災害対策を推進してきているところでございます。また、人命を守り、災害による被害を最小とするためには、災害情報の収集、伝達と避難勧告、避難指示が的確に行われ、迅速で円滑な避難が実施されることが不可欠であることを先般の豪雨災害で改めて痛感をいたしました。このため、水位計、河川監視カメラの増設、福岡県災害情報収集システム、被害、災害の状況とその位置情報が一体として把握できるシステムでございますが、そのシステムの構築による情報収集とその伝達体制の整備、市町村による災害対策本部の設置、そして運営の訓練、避難勧告基準の改定に関する市町村に対する支援、自主防災組織の拡充と要援護者の避難対策の強化、そういったことを先般の豪雨災害、その経験と痛感した内容から進めてきているところでございます。さらに、自衛隊など関係機関との連携強化を図る観点から、防災危機管理専門監を設置したところでございまして、今後とも、総合的に安全、安心、災害に強い福岡県の実現に取り組んでまいります。
 次に、脱法ハーブによる救急搬送事例でございます。県内の各消防本部からの情報によりますと、救急搬送者数は、平成二十四年中に七十六件八十四名、ことしの一月から五月末までの数字でいきますと二十五件二十七名でございます。平成二十四年一月からことしの五月末までの搬送者の年齢構成でございますが、十代が十四名、二十代が五十名、三十代三十四名、四十代十一名、五十代二名となっております。このうち年齢が判明している者で、中学生、高校生に該当する年齢でございます十五から十八歳までの者が七名おりました。次に、搬送後の状況についてでございますが、各消防本部からの情報によりますと、いずれも重篤なものではありませんでした。
 指定薬物の包括指定の効果についてでございます。包括指定導入前は、九十二の化学物質が指定薬物として規制を受けておりましたが、この包括指定導入によりまして、現在では八百七十六の化学物質が指定薬物として規制をされております。この包括指定導入によりまして、一度に多くの化学物質を規制することが可能になりまして、これらを含有する製品が販売店からなくなるといった効果が見られました。しかしながら、現状では、まだ規制されていない化学物質を含有する脱法ハーブが新たに出現するという状況も見られますことから、今後も迅速に包括指定が行われ、これを繰り返していくことによって、一層の効果が出てくるものと考えております。
 薬物乱用防止啓発用のDVDのウエブ上での公開についてのお尋ねがございました。本年三月に県が制作いたしました啓発用DVDを活用いたしまして、より多くの県民の皆様に対し薬物の恐ろしさを周知するために、県が提供しております、ふくおかインターネットテレビで五月十五日からその啓発用DVDの配信を開始したところでございます。今後も県民の皆様に対し、このDVDの周知に努めてまいります。
 脱法ハーブ対策における政令市との連携についてでございます。県ではこれまで、販売店の多い福岡市、北九州市両政令市におきまして重点的に立入検査、若者に対する啓発を行ってまいりました。これらの取り組みの際には、両政令市とともに協議をしながらこれを実施してきたところでございます。今年度は、両政令市と共同して違法ドラッグ夜回り隊による街頭啓発、若者が多く利用する駅でのポスター広告を行い、青少年に対する啓発を強化することといたしております。今後とも、将来を担う若者が脱法ハーブのような薬物に手を出さないよう、両政令市と緊密に連携をいたしまして、青少年に対する啓発に重点的に取り組んでまいります。
 自殺未遂者支援モデル事業について、その実施状況についてお尋ねがございました。モデル事業につきましては、平成二十四年十二月から二十五年三月までの自殺未遂者二十一人に対して、自殺に至った要因の把握を行いました。このうち九人の方については、関係機関による支援が行われているところでございます。課題につきましては、対象者の精神的な症状が安定せず、自殺の要因の把握や支援を受けることの承諾に時間がかかるということ、それから支援に携わる関係機関の協力を得るのに時間を要するといったことが判明しております。関係機関との連携につきましては、病院に配置をいたしましたコーディネーターが、経済的な問題、精神疾患の悪化など自殺未遂者のそれぞれの要因に応じて、司法書士会、保健所、学校など関係機関に適切につないでいるところでございます。今後も引き続き、協力する、連携をする関係機関をふやしていき、その理解を深め、連携を強化していくことによりまして、自殺未遂者に対する支援につなげていきたいと考えております。
 コーディネーターの人材育成についてでございます。自殺未遂者が未遂に至った要因の解決を図っていくためには、関係機関の支援につなげるコーディネーターの役割が重要でございまして、その対応能力を向上させることが必要でございます。このため、救急医療機関の医師、精神保健福祉士、看護師などを対象にいたしまして、自殺未遂者の対応方法についての講義、グループワークによる事例研究、司法書士会や弁護士会など関係機関による支援の取り組み事例の紹介、そういったことを内容とする研修を実施しているところでございます。
 支援機関に対する理解の促進についてでございますが、県では、市町村、保健福祉環境事務所、教育庁などの行政機関、それから弁護士会、司法書士会など支援に携わる関係機関の職員を対象といたしまして、自殺未遂者が自殺を繰り返すおそれが高いことを理解をしていただき、自殺未遂者の心理状態を踏まえた支援の手法を習得していただく研修を行っております。
 自殺未遂者支援の全県的な取り組みについてでございますが、自殺未遂者支援のモデル事業によって得られた成果と課題を踏まえまして、今年度は、県内四ブロックの救命救急センターや大学病院など合計七病院に自殺未遂者支援の取り組みを拡大していく考えでございます。
 次に、自殺者ゼロを目指した官民一体の自殺防止対策についてでございます。さまざまな悩みが原因で心理的に追い込まれた末の死と言われております自殺を防ぐためには、その悩みを抱えておられる方々を早期に発見をし、相談機関などにつないでいくことが必要でございます。このため、自殺のおそれのある人に気づき、適切に関係機関につなぐことができる人材の養成、総合相談窓口の設置、普及啓発など、総合的な対策を実施してきているところでございます。また、鬱病が疑われる場合に、かかりつけ医から精神科医につないでいく連携体制の構築でありますとか、自殺未遂者への支援の実施によりまして、自殺と関係の深いハイリスク群への対策を進め、効果的に自殺防止を進めていきたいと考えております。事業の実施に当たりましては、医療機関、経済団体、市町村、関係団体などを構成員といたしております自殺対策推進協議会、この場を通じまして官民一体となって推進しているところでございますが、今後も、自殺者のさらなる減少に向け、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
 次に、障害者自立支援について、その背景でございます。障害者の皆さんが個性や能力を発揮して働き、地域で自立した生活を送っていただける社会を実現していくためには、障害者の皆さんの一般就労への移行、それから工賃の向上が重要であると考えております。県内の就労事業所の利用者は約八千人、平成二十三年度に一般就労へ移行された方は三百六十五人でございます。これは福岡県障害者福祉計画における平成二十六年度目標値四百五十人に対し、八一%の達成率となっている状況でございます。
 また、障害者施設で働いておられます皆さんの工賃月額は、平成二十三年度は前年度と比べ九百九十三円上昇いたしまして一万二千七百八十四円となりましたが、依然全国平均の一万三千五百八十六円を下回っている状況でございます。
 障害者優先調達推進法に基づく国の基本方針がことしの四月二十三日に閣議決定されました。この基本方針におきましては、調達目標額が前年度実績を上回るように定められたところでございます。県では、各部局の平成二十三年度の調達実績に引き続きまして、現在、二十四年度の実績の調査を行っているところでございます。今後、この調査結果を踏まえ、速やかに県の調達方針を策定していく考えでございます。また、調達実績と各障害者施設が取り扱っておられる製品、サービスの内容を情報提供していくことによりまして、各部局の調達拡大を図ってまいります。また、今後国では、競争入札参加資格の中で配慮すべき措置として、障害者就労施設等からの調達実績を加味することについて必要な措置を講ずることとされております。県におきましても、この国の措置を踏まえまして検討してまいります。
 就労施設等の状況把握と物品購入以外の役務の発注についてお尋ねがございました。県では、就労支援を目的とし、最低賃金の適用を受けない就労継続支援B型事業所に対する工賃調査を毎年度実施をし、受注実績、対象物品、サービスを把握してきております。なお、生活支援を目的としていたため、これまで工賃調査の対象外とされておりました小規模作業所や生活介護事業所等につきましても今回の障害者優先調達推進法の対象事業者となりましたことから、今後、これらの施設が取り扱う製品、サービスの状況についても把握をしてまいります。役務の中でも、清掃、印刷、クリーニングといった分野は障害者が取り組みやすく、また初期投資も少なく済んだり、一年を通して発注されるもの、あるいはまとまった金額が発注されるものなどが期待されることから、こういった分野はそういったことが期待されることから、工賃向上を図る上で有望かつ有効な分野であると考えております。
 次に、全庁挙げての取り組みと各市町村、民間企業に対する県の情報発信についてでございます。障害者優先調達推進法の実効性を高めていくために、御提案にもありましたが、全庁的な組織として、障害者優先調達推進本部を設置することといたしております。また、市町村との連絡会議も設置いたしまして、市町村の障害者優先調達推進法への取り組みを支援してまいります。また、ポータルサイトを活用した情報発信、障害者施設と民間企業との商談会の開催、これらを通じまして民間企業に対し、積極的に関連情報の発信をしてまいります。
 次に、大学との就職支援協定についてお尋ねがございました。大学の新規学卒者を県内に呼び込んでいくためには、将来性と働きがいのある魅力ある中小企業を育て、そうした企業の情報を広く発信していくことが重要でございます。県では、これまでも県内三十四大学のうち二十七大学に対しまして、若者しごとサポートセンターの有する求人企業の情報を直接提供するほか、大学内での合同会社説明会の開催、県内中小企業を受け入れ先とするインターンシップの実施、企業経営者による大学での出前講座といった取り組みを実施してきているところでございます。こうした取り組みもありまして、本年三月の県内の大学生等の就職内定率は八八・五%と、バブル経済崩壊後のこの二十年間で最高となったところでございます。
 首都圏や関西圏などの大学に在学する本県出身者に対しましては、本県が設置をしております若者しごとサポートセンターのホームページや、他都道府県の若者向け就職支援機関のネットワークを通じまして、そのセンターの利用を呼びかけてきているところでございます。今後は、広く県外大学にも連携を直接働きかけまして、就職課などを通じまして求人企業情報を提供するとともに、センター利用を促してもらうことによりまして、県内中小企業への就職を支援していく考えでございます。
 次に、七十歳現役応援センターの筑後ブランチについてでございます。筑後地域につきましては、本年五月から、新たに久留米市におきまして、毎週水曜日と金曜日に定期出張相談を実施することとしたところでございます。開設してまだ一カ月ほどでございまして、その機能の拡充につきましては、今後の利用状況等を見ていく必要があると考えております。
 中高年就職支援センターと七十歳現役応援センターとの連携についてでございます。中高年センターは、主に四十歳から六十四歳までの中高年齢者に対し、これまでの経歴や経験を生かすことのできる求人企業情報の提供とそのマッチングを実施しておりまして、北九州地域においても小倉、八幡、行橋の三カ所でそれぞれ週一回の出張相談を実施しております。一方、七十歳応援センターのほうは、主に定年退職後など、六十五歳以上の方を対象に、就職やボランティア活動など多様な選択肢を提供しているところでございます。それぞれ両センターは専門性を有し、目的、活動内容、主たる支援対象が異なりますが、中高年センターが開拓をいたしました高齢者向きの求人を七十歳応援センターに提供するなど、これまで連携することが効果的な取り組みについては協力を進めてきているところでございます。今回開設いたしました七十歳応援センター北九州オフィスは、小倉駅に近く、商店街に隣接する大変便利なところに立地をしております。中高年センターの出張相談に活用するほか、高齢者が集まるイベントを利用いたしまして、両センター合同で就職相談を行うといった取り組みも実施していきたいと考えております。
 七十歳現役応援センターによる中小企業支援についてでございます。七十歳応援センター、中小企業が採用に苦労しておられる土木技師や建築技師、電気技師といった専門資格を持つ人材を多数あっせんをし、人材面から中小企業を支援してきているところであります。最近では、シルバービジネスに取り組んでおられます中小企業からの要請に応じまして、高齢スタッフを紹介し、商品の仕入れや店舗のレイアウトの担当者として活躍されている事例も出てまいりました。県としましては、こうした事例を一つ一つ積み上げていきまして、ふやしていきまして、好事例集、いい事例集として商工会議所、商工会の経営指導員に提供し、日ごろの中小企業の経営指導にも役立ててもらうということで、県内中小企業の販路開拓、新商品の開発といった取り組みの後押しにもなる、それができるというふうに考えております。
 次に、生物多様性戦略の意義についてでございます。生物の多様性は、食料や医療品、住居の材料など、我々の暮らしにさまざまな恵みをもたらしておりまして、これらの恵みを将来にわたって享受できる社会をつくっていくことが重要であります。しかしながら、絶滅危惧種の増加に見られますように、生物の多様性が損なわれてきております。こうした生物の多様性を保全していくためには、県民の皆様にその重要性を認識していただき、いろんな主体がそれぞれの役割を果たしながら連携、協働して取り組んでいくことが重要でございます。そのための指針として、生物多様性戦略をことしの三月に策定したところでございます。
 希少野生生物の保護についてでございます。本県におきましても以前は普通に見られたトノサマガエルあるいはドジョウが絶滅危惧種に指定されるなど、多くの生物が絶滅の危機に瀕しております。そのため、これまでレッドデータブックの発行や出前講座の実施などによりまして、希少野生生物の保護について、広く県民の皆様に普及啓発に努めてまいりました。また、県内六カ所、六地域でございますけれども、県と関係団体、地域住民が連携いたしまして、地域の実情に応じた自然環境の保全活動に取り組んできたところでございます。これらの取り組みに加えまして、今後は、開発行為における希少野生生物への配慮を促進していくため、公共工事配慮指針、これを策定することといたしております。また、多様な主体による希少野生生物の保護活動が進められていくよう、NPOや事業者、行政機関などが連携、協働、それを促進していくための交流の場、あるいは専門家の指導、助言が受けられる、そういった仕組みを設けていきたいと考えております。

議長(松尾 統章君)

 杉光教育長。

教育長(杉光 誠君)登壇

 まず、県内の中学生における脱法ハーブ等の薬物乱用の実態についてでございます。厚生労働省が公表いたしましたこの調査結果は、独立行政法人国立精神・神経医療研究センターが全国の中学校を無作為に抽出し、直接生徒に回答を求めた匿名性の強い調査でありまして、県別、学校別等の状況については公表されておらず、本県の中学生の状況は把握できておりません。しかしながら、県教委としては、薬物乱用の低年齢化やその広がりについて強い危機感を持っており、全ての中学生が脱法ハーブも含めた薬物乱用の有害性、危険性についての理解を深めるための対策を進めることが重要であると考えております。そのため、今後は、知事部局や県警、医療機関等と協議を行い、できる限り中学生の実態の把握に努めるよう、積極的に検討を行っていきたいと考えております。
 次に、脱法ハーブに対する教育現場の対応についてでございますが、県教育委員会といたしましては、薬物乱用の低年齢化の実態を踏まえ、県内全ての小学校、中学校、高等学校に対しまして、年一回以上の薬物乱用防止教室を実施するよう指導をしております。また、全ての学校の健康教育担当者及び養護教諭に対する研修会等におきまして、脱法ハーブの内容を盛り込み、その危険性等についての知識、理解を深めているところでございます。今後とも、新たな薬物の最新情報等を入手するとともに、関係機関等と緊密な連携を図り、管理職や養護教諭等の各種研修会において、啓発用DVDの活用を促すなど、さらなる薬物乱用防止教育の充実に努めてまいります。
 次に、学校指定物品選定におきます入札結果の通知についてでございます。学校指定物品の選定につきましては、平成十二年度に策定をいたしました学校徴収金等取り扱いマニュアルにおいて、予定価格が高額となる場合には、福岡県財務規則に準じて入札を行うこととしております。これに基づき落札者が決定した場合には、速やかに入札者全員に対し結果の通知を行っております。
 次に、学校指定物品の契約時期についてでございますが、制服、体操服等でデザインの大幅な変更等により製作に時間がかかる場合には、七月末日までに契約することが望ましいと考えております。実態といたしましては、納入業者の製作日数にも配慮しつつ、契約後、必要数の大幅な変更が生じないよう、各学校における次年度の募集定員が決定をされます十月以降に契約をするケースが多いようでございます。
 学校指定物品の選定等に関するチェック体制等についてでございます。学校指定物品の選定等につきましては、校長の責任と権限により主体的に行われるものではありますが、これに係る適正な事務処理及び透明性の確保とともに、保護者への説明責任と情報の提供に資するため、保護者の代表を含めた学校徴収金等検討委員会を設置をしているところでございます。今後さらに、保護者負担軽減の観点からも、選定理由や選定経緯等について保護者に明示をするなど、学校徴収金等検討委員会によるチェック機能を強化していきたいと考えております。また、県教育委員会といたしましては、これまで各学校の事務処理等に関する報告義務は課しておりませんでしたが、今後、学校指定物品選定等に係る事務処理について調査を行い、その実態の把握等に努めたいと考えております。
 次に、教職員の超過勤務の縮減についてでございます。これは平成二十二年度から、県立学校で実情に応じた超過勤務の縮減に取り組んでおりまして、例えば、学級担任と副担任の業務分担を明確化しまして、担任業務が過重にならないよう、教職員間の協力体制の構築を図るなどの取り組み等によりまして、九割以上の県立学校で半数以上の職員に超過勤務の縮減効果があったと報告を受けておるところでございます。また、業務分担の平準化や見直しにつきましては、教職員一人一人が考えた改善方策を学年単位等のグループで議論をさせ、課題意識の共有化を図っております。さらに、校長がリーダーシップを発揮し、教職員の勤務状況を踏まえた業務分担の平準化等に主体的に取り組むよう指導をしておりまして、この結果、約七割の県立学校が校務分掌の見直しを行っております。なお、市町村立学校につきましては、これら県立学校での効果的な取り組み事例を紹介しますとともに、昨年度は、各市町村におきます取り組み状況、またその効果について調査を行い、各市町村教育委員会に対しまして、超過勤務縮減の取り組みを要請をしております。また、専科制につきましては、これは一定の効果が期待できることから、各学校における指導方法工夫改善担当教員を活用した取り組みを促してまいりたいと考えております。今後とも、学校の実情をしっかりと把握し、また学校と教育委員会が連携した超過勤務の縮減に積極的に取り組み、教員が子供と向き合い、生きがいややりがいを持って職務に取り組めるよう努めてまいります。
 最後に、北九州市教育委員会の学校事務をパソコンで一元管理するシステムの導入についてでございますが、この北九州市の事例は、児童生徒の成績管理が容易になり、教育委員会と学校との文書連絡の効率化や教職員間の情報の共有化がスムーズとなるなどの教職員の負担軽減につながる効果があったと聞いております。これまでも教職員の負担軽減に効果的な取り組みにつきましては、市町村教育委員会に情報提供を行ってきたところでございますが、こういった北九州市の取り組みにつきましても、有効な取り組み例の一つとして、各市町村教育委員会に周知をしてまいりたいと考えております。

議長(松尾 統章君)

 菱川警察本部長。

警察本部長(菱川 雄治君)登壇

 脱法ドラッグの取り締まり方針についてお答えいたします。県警察といたしましては、これまで県薬務課など関係機関と連携を密にして、脱法ドラッグを取り扱う店舗に対し積極的な立ち入りを行うなど、その実態把握に努めてきたところであります。先般、薬事法の一部改正により指定薬物の規制が強化されたことも踏まえまして、悪質な店舗につきましては、引き続き関係法令を駆使して摘発に努めてまいりたいと考えております。
 また、少年への脱法ドラッグの蔓延を防止するため、脱法ドラッグを乱用、所持する少年に対する補導活動を強化するとともに、関係機関等と連携の上、薬物乱用防止教室等のあらゆる機会を通じて脱法ドラッグの有害性、危険性等についての広報啓発に努めてまいりたいと考えております。

議長(松尾 統章君)

 壹岐和郎君。

二十七番(壹岐 和郎君)登壇

 知事と教育長に、それぞれ要望を一件ずつ申し述べたいと思います。
 今回、公共工事の件で答弁いただきました。今回行われた設計労務単価の引き上げ、県が行った最低制限価格の見直しというのは、まずもろに現場で働く人の賃金を上げる、そういった問題でございます。国も、答弁にありましたけれども、労務単価の再調査をすると、かなり緻密な熱の入った調査をするようでございます。知事に対しても、できるだけチェックをして、本当に労務単価が上がったのかどうかをこの目で見ると、本当に福岡県として、きっちりと皆さんの賃金にはね返っているということを確認をしていただきたい。知事は公約に、県民幸福度日本一というふうにあります。賃金が上がるかどうかというのは、非常に県民幸福度については物すごく大きな役割でございます。また、これは建設業だけではありません。他の業界にも大きく波及する、皆さんが物すごく注目している、そういうところでありますので、ぜひいろんな場所で、いろんなところで真剣に要請をしていただいて、これが末端まで広がるように、ぜひお願いしたい。本当にこれは今回の景気回復、本当に賃金を引き上げる一つの大きな要因だと思いますので、知事の役割を期待したいというふうに思います。
 教育長に一点要望いたします。今、脱法ハーブについて、福岡県の実態はなかなかわからないと。いろいろと関係課と調整して、これから実態把握をされるということでした。今、答弁もありましたけれども、本県の脱法ハーブの救急搬送、十代が十四名、中高生に該当する年齢の人だけを考えても七名という数字が上がっております。これを見て、背筋が寒い、ぞっとするような思いがします。ぜひ危機感を持って、本当に危機感を持っているなら、実態調査をすぐさまやっていただいて、これを本当に県民の安全、安心につなげていただきたいということを強く要望し、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。