福岡県は、障がい者が提供する商品やサービスを「まごころ製品」と名付け、販路拡大や障がい者の収入向上に向けたPR活動に力を入れている。こうした取り組みの一環として、県は10月23日、福岡市博多区の福岡国際会議場で、障がい者施設と企業・団体による製品商談会を初めて開催した。障がい者の就労支援策の拡充を推進してきた公明党福岡県議団(森下博司団長)が会場を視察した。

 商談会には、県内の障がい者就労施設など46施設が参加した。会場内は施設ごとにブースが設けられ、手作りのパンや菓子類、布製品、雑貨などを展示。また、印刷全般やホームページの制作、クリーニング、除草や袋詰めといった軽作業など、幅広い分野でのサービス事業が紹介された。
 障害福祉サービス事業所「癒とりの里」のスタッフ、梅﨑千秋さんは「これまでは単独で販売促進活動をしていたが、他の施設の商品・サービスがよく分かり、良い刺激になる」と笑顔で語っていた。
 来場者からは「製品の一つ一つに、ぬくもりが感じられる」「運営する店で扱えるよう、良いものを見つけていきたい」などの声が聞かれた。
 一行は、各ブースを見て回り、施設関係者と懇談。障がい者の工賃(賃金)アップに向けた支援や、販路拡大につながる周知活動の強化などについて、意見や要望を聞いた。視察後、森下団長は「障がい者の収入向上や就労支援の充実に向け、全力で取り組む」と語っていた。
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 公明党の推進により、今年4月に施行された「障害者優先調達推進法」を受け、県は9月に「まごころ製品」の調達推進を図るための方針を策定。同法は、障がい者就労施設などで作られた商品やサービスを優先的に購入するよう、国や地方自治体などに求めている。
 同製品について県はこれまで、大型商業施設などでの巡回型アンテナショップや、県庁、各総合庁舎での展示販売会を開催してきた。しかし、販売拡大が難しいとの課題があった。このため、県は企業・団体の関係者に同製品に触れてもらうことで、販売の促進を図ろうと考え、今回の商談会を企画した。
 また、県は同製品の発注に関する参考資料として、障がい者就労施設などが取り扱っている物品・役務の一覧表を県ホームページに掲載している。
 県障害者福祉課の神代暁宏課長は「商談会を契機に、多くの県民や企業・団体に『まごころ製品』を知ってもらい、幅広く購入・活用していただければ」と話している。
 障がい者の自立支援については、公明党の壹岐和郎県議が今年6月の定例議会で、「自治体や民間企業に対し、(障がい者の経済的自立に向けた)情報発信に努めるべきだ」と主張。これに対し、小川洋知事から「障がい者施設と民間企業との商談会の開催などを通じて、積極的に情報発信していく」との答弁を引き出していた。